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「KAMEN」2024年公演は全て終了いたしました。
大勢の皆様にご来場いただき、誠にありがとうございました。
次回の公演をどうぞお楽しみに。

KAMENについて

「幻の蝶」と並ぶ清水きよしの代表作「KAMEN」は、1983年12月に渋谷ラ・ママで初演。

以降ライフワークとして国内外で公演を重ね、これまでに176回の上演数を数える。

初演から数年間は和紙で製作したマスクを使用していたが、1994年1月の労音会館R'sアートコートでの公演から、
創作面作家・ふじもりふじお氏の手になる陰と陽の二つの面を使用し、現在に至る。

2010年には韓国・仁川と香港で上演し好評を博す。

日常に潜む不安・不条理に押しつぶされる哀しみと怒り。
我々の心に沈殿する闇を見つめた、フルートの生演奏により演じられる6本の作品集。

能舞台で演じる「幻の蝶」とともに、舞台表現としてのパントマイムの醍醐味を感じていただけるでしょう。

出演者

清水きよし Kiyoshi Shimizu

作・演出 / パントマイム

1968〜1970年、日本マイム研究所にて佐々木博康氏に師事。その後、国内各地で公演活動を展開し、ケルン、アムステルダム、カナダ、ハリウッド、インド、インドネシア、韓国、タイ、香港など各地のフェスティバルに招聘される。

 

ヨーロッパのマイムの流れをベースにし、日本の伝統的な演技様式を吸収して作り上げた独自のスタイルから、軽やかで透明感のある演技で空間に自在に景色を描き出す。

 

詩情溢れる数多くの作品から「空間の詩人」と呼ばれ、そのユーモアとペーソスに満ちた舞台は海外で高い評価を得ている。「KAMEN」他『KANAWA」など、新しい仮面MIMEの創造への試み、そして代表作「幻の蝶」の能舞台での上演など舞台芸術としてのパントマイムの可能性を求め、舞台及びワークショップを中心に、熊野本宮大社新作神楽振付を担当するなど、精力的に活動を行っている。

うえの善巳 Yoshimi Ueno

フルート演奏
クラシック音楽で培った確かなテクニックを基に、ジャンルやスタイルにとらわれない即興音楽を得意とし、日本の笛や尺八の奏法を取り入れた独自のスタイルを確立。インド・ステーツマン紙の論評では「西洋と東洋を繋ぐ演奏」と評された。

シタールのモニラル・ナグ氏(インド)、グラミー賞歌手オマーラ・ポルトゥンド女史(キューバ)箏の本荘洋子氏らと共演、2006年にはミラノでソプラノのリナ・ヴァスタ女史とドニゼッティ作曲「ランメルモールのルチア」の有名な「狂乱のアリア」を演奏した。

「暖かく、心に届く音楽をつくりたいと思っています」

制作スタッフ

【作・演出】 
清水きよし

【作曲】 
うえの善巳

【面創作】
ふじもりふじお

【照明】
立川直也

【衣装】
中川雅子

【帽子】
香山まり子

【舞台監督】
木川達也

【写真撮影】
坂野正人

【デザイン】
株式会社クエスト

【制作】
Lalasプロダクション合同会社(2024東京公演)
クラウンユニット・くみとさっこ(2024仙台公演)

【主催】
清水きよしマイムワークス

作品への想い

KAMEN〜作品への想い〜


私のマイム人生には大きな転機が 二つあります。

一つは能舞台での上演、二つ目が仮面を使って演じたこと。

何にも囚われず自由に演じることが理想かもしれませんが、私は敢えて制約をつけることを自分に課してきたように思います。

能舞台のことは改めて書くことにして、今回は仮面を着けて演じることについて少しばかりお伝えします。

言葉を使わず、舞台セットも小道具も基本的には使わないパントマイムには、すでに通常の演劇とは違う制限があります。

その上、顔の表情まで隠してしまうのですから、当初は果たしてお客様に伝えたい思いが届くのだろうか、

という不安がありました。

しかし、それは私の勝手な思い込みでした。

お客様は、想像力という「人に備わった素晴らしい能力」を働かせて見てくださると言うことがわかったのです。

「能面のようだ」と無表情の代名詞の様に言われてきた仮面ですが、実に豊かな表情を内に秘めています。

面の角度、動きの間や速度、身体全体での演技などから、

特に今着けて演じているふじもりふじお氏の想いが込められた創作の面になってから、


一層面の持つ力を感じ、それに対する身体表現への考え方や意識が変化していきました。

喜怒哀楽、希望や不安などなど、舞台で面は実に繊細で豊かでそして強く心の動きを表してくれます。

と同時にいい加減な動きをすれば、立ち所に表情を失うばかりか、意に沿わない表情もストレートに出てしまうのです。

私は、今まで自分自身の演技が安易に表情に頼っていたということに、仮面を使うことによって気付かされたのです。

KAMEN は、私が全幅の信頼を寄せる少数精鋭の制作陣と共に作り上げてきた、かけがえのない大切な作品です。

特に、創作面作家のふじもりふじお氏、フルート奏者・うえの善巳氏、

舞台照明家の故・辻本晴彦氏との出会いが、私を大きく変えてくれました。

75 分という短い時間ですが、私は二つの面に命を吹き込み、作品の世界で生きてくれることを願うのです。

この濃密な時間をお客様と共に過ごせることこそが、私には最大の喜びなのです。




清水きよし





  
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「プレビュー」から実際の見た目をご確認ください。

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